日本酒に関するいろいろな言葉について
日本酒にまつわるたくさんの言葉 日本にはおもしろい日本酒に関する言葉がありますね。
「初呑切り」ってご存じですか
初呑切りは日本酒好きの人にとっては蔵元しか楽しむことが出来ない羨ましいことの一つかも知れませんね。
初呑切りというのは簡単にいうと貯蔵しておいたお酒の検査のことです。冬に作られたお酒は味を調えるために貯蔵されます。その貯蔵されたお酒の検査なのです。初ははじめての・・・という意味です。
呑切りというのはタンクの呑口を開けることを言うそうです。
出来たお酒の味わいを確かめるこの初呑切り。どんな熟練の杜氏であっても緊張する瞬間でしょうね。
そんな日本酒に関する用語を集めてみました。
日本酒にまつわるいろんな言葉について | ||
あ行甘口・辛口日本酒の甘い辛いは、日本酒度や酸の含有量、アルコール度などで見極める事が出来ます。 甘酒(あまさけ)もち米の粥に米麹を混ぜ、60度前後で一昼夜放置して造ったもの。 アミノ酸度味の濃淡をみる目安で、日本酒内のアミノ酸の総量を表したものです。 荒走り(あらばしり)醪を入れた酒袋を槽に置き、圧力をかける前に酒袋の重さだけで流れ出してきた1番最初のお酒です。 家付き酵母醸造場の建物や床に付着したその醸造場特有の酵母の事です。 裏ラベルお酒のビンの裏側に付いているラベルです。 男酒・女酒酸が強めの辛口のお酒が男酒で、酸が弱めの甘口のお酒が女酒となります。 雄町(おまち)幻の酒米といわれる酒造好適米です。明治41年岡山県に奨励品種となった古典的な品種です。長桿(丈が長い)で倒れやすく、病気に弱いとされています。しかし、山田錦のように酒造用に適しており、高精白の吟醸造りに適しています。今では岡山県赤磐郡産が有名で最高と言われています。 | ||
か行掛け米(かけまい)仕込の際に、通常三度にわけて醪(もろみ)を増量するときに使用する蒸米のこと。 粕歩合(かすぶあい)原料の白米に対する搾り終えた後の酒粕の割合。 金賞(きんしょう)公的機関から付与された賞である場合に表示する事ができ、受賞機関、受賞年も併せて表示されています。 寒造り(かんづくり)秋に収穫した新米を用い、11月頃から3月までの寒い時期に1年分のお酒を造る方法です。 利き酒(ききざけ)お酒の善し悪しをみる目的で、口に少量含んで味わう事です。 きょうかい酵母日本醸造協会が領布を行っている酵母で、「きょうかい○号酵母」と名付けられています。 貴醸酒(きじょうしゅ)仕込の際に水ではなく、清酒を用いて長期熟成させた清酒。 きもともと造りの方法です。 吟醸酒精米歩合が60%以下で、低温発酵させて造ります。 吟醸造りお酒を低温で、ゆっくりと発酵させて造る方法です。 蔵人(くらびと)杜氏さんの指揮のもと、お酒造りに従事するお酒造りの職人さんです。 原酒加水によってアルコール度の調節をしないで出荷したお酒です。 原料米お酒の原料となるお米の事です。 高酸味酒(こうさんみしゅ)一般の清酒は黄麹菌を使用しますが、これは白麹菌などを使用して造った清酒のことで、その名の通り酸味が強い日本酒のことです。 麹(こうじ)お米のデンブンを糖化させるために必要なものです。 麹米麹造りに必要なお米です。 硬水・軟水水に含まれている成分のカリウムやカルシウムが多ければ、硬水となり、少なければ軟水となります。 酵母大きさ、6~7ミクロンの微生物です。酒質を安定させるには、優秀な酵母が不可欠です。 古酒(こしゅ)厳密に言いますと、新酒ができた時点でその前年度のお酒が全て古酒となりますが、 五百万石酒造好適米の中の1つです。作付け面積では日本一といわれ、幅広い地域で栽培されています。 | ||
さ行酒林「酒は飲みたし 銭はなし 酒の林を見て通る」酒林(さかばやし)は、杉の葉を束ねて丸く刈り込んで作られたもので、酒に関係する商売の看板です。毎年新酒のできる年末になると青い杉の葉で作ったさかばやしを軒下につるしたものです。 雑味一般にアミノ酸度が高くなり過ぎると、雑味が出てくると言われています。 三段仕込み醪を造る工程で、米、米麹、水を3回に分けて投入する方法です。 酸度お酒の中に含まれる、酸の総量を示したものです。味の濃淡をみるために使われる数値です。 三倍増醸酒略して「三増酒」と呼ばれています。 酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)酒造りに適した米。特徴として大粒で蛋白質、脂肪が少なく、 心白が大きく、吸水率が良いといった事があげられます。 自家酵母蔵元自らが培養した酵母の事です。 仕込み水文字通り、お酒を仕込む時に使うお水の事です。 地酒その土地で造られているお酒の事です。その土地の豊かな自然にはぐくまれた厳選素材を使い、こだわりの職人が作り上げた日本酒が日本各地にあります。 搾り発酵の終わった醪を布の袋に入れ、お酒を搾り出す工程の事です。 蛇の目ちょこ利き酒の時に使う白磁のちょこの事です。そこに藍色の丸い2本の線が入っているちょこのことです。 酒造好適米日本酒造りに用いる酒米のなかで、特に酒造に適し、酒造専用に栽培されているお米の事です。 酒母麹で得た糖分をアルコールに変える工程で、酒母の中にある酵母を増殖させます。 酒母米酒母を造るのに必要なお米です。お酒が出来るまでに使うお米の約1割に当たります。 醸造アルコール(じょうぞうアルコール)デンプン質物質や含糖質物から醸造されたアルコールをいいます。 純米酒文字どおり、米と麹と水だけで造られている物で、醸造アルコールなどは一切添加されていません。 純米吟醸酒米.麹.水だけを使用原料とし、精米歩合60%以下で吟醸造りを行ったお酒です。 純米大吟醸酒純米吟醸酒の製造過程で、精米歩合が50%以下となるお酒です。 醸造アルコールお酒の香味を調整するために加えられるものです。 蒸米(じょうまい)白米に蒸気を通して蒸したものです。 新酒搾りたての日本酒の事です。 心白(しんぱく)米粒の中央に見える乳白色の部分の事です。 精米歩合精米をして残った白米の割合の事です。 洗米米を洗い、付着した糠を洗い流す作業の事です。 総米量1つのお酒を仕込むのに使用する白米の総量の事で、麹米、酒母米、掛け米の総重量の事になります。 速醸もと乳酸速醸もとの略で、市販の乳酸を利用して「もと造り」をする方法です。 増醸酒(ぞうじょうしゅ)白米1トンにつき、2.400L(アルコール分30%に換算した数量)の調味アルコールを添加 したお酒のことをいいます。 | ||
た行大吟醸酒精米歩合50%以下の吟醸酒。酒造りの技術を集めた最高傑作です。 樽酒(たるざけ)木製の樽で貯蔵し、木香のついた清酒のことをいいます。 淡麗(たんれい)日本酒に含まれている糖分と酸がともに少なければ、味は淡麗となります。 杜氏(とうじ)日本酒の醸造工程を行う職人集団、すなわち蔵人の監督者であり、なおかつ酒蔵の最高製造責任者をいいます。 特定名称酒本醸造酒、純米酒、吟醸酒のいわゆる高級酒の総称です。 特別純米酒純米酒の中の一つで、精米歩合60%以下、 特別本醸造酒少量の醸造アルコールを添加する本醸造酒の中で、精米歩合が60%以下、 斗瓶取り(とびんとり)・斗瓶囲い(とびんかこい)袋吊りにて搾った最良の部分を一斗(18リットル)入りの瓶に入れたもの。 | ||
な行中取り(なかどり)お酒を搾る段階で、酒袋を槽いっぱいに積み、圧力をかけずに一昼夜おきます。 生酒(なまざけ)加熱殺菌(火入れ)をしない日本酒です。 生貯蔵酒(なまちょぞうしゅ)搾り立ての日本酒を加熱処理せずに貯蔵し、出荷時に一度だけ加熱処理をしたものをいいます。 生詰酒(なまつめさけ)搾り立ての日本酒を加熱処理後貯蔵し、程良く熟した頃に出荷したものをいいます。 濁り酒※(にごりざけ)醪を目の粗い布で漉しただけの清酒で、白く濁っている状態をいいます。 日本酒度日本酒の甘口.辛口をみる目安となります。 乳酸もと(酒母)造りの工程で、培養した酵母が雑菌に侵されないようにするために使います。 濃醇(のうじゅん)日本酒に含まれている糖分や酸がともに多ければ、味は濃醇となります。 | ||
は行発泡酒(はっぽうしゅ)炭酸ガスを吹き込んだ清酒をいいます。 火入れお酒を加熱して殺菌する作業です。普通、お店に並ぶ前に2回の火入れを行います。 火落菌(ひおちきん)火落菌という菌が清酒に繁殖すると白濁、酸の生成、特異臭といった現象が起こり、飲めなくなる変敗現象のことをいいます。 秘蔵酒古酒のなかでも5年以上、低温で熟成したお酒のことのようですが、秘蔵酒というのは、単に「5年以上、貯蔵~熟成させた酒」のことを指しているだけなのです(現在はこの表示基準が解除されています。) 老ね香(ひねか)熟成が必要以上に進んだ場合、色が濃くなったり、味わいや香りに異変が起こったものを指す場合の日本酒独特の表現です。 品質表示(ひんしつひょうじ)「極上」「優良」「高級」等品質が優れている印象を与える用語は、自社の清酒のうち同一の 種別 または銘柄のものが複数ある場合に、品質の優れている清酒に表示できる法事方法です。 袋吊り(ふくろつり)醪(もろみ)の完成後、お酒を搾り出す工程で、槽を使わず、醪を入れた布袋を吊るして、圧力をかけずに自然の力でポタポタと滴れる自然落下の酒を特別に集めた酒のことをいいます。醪(もろみ)内部の粒子を押しつぶさず、液化発酵したところのみが得られ、大変きめ細かな香りの良い酒となります。より純粋な味を引き立てます。 普通酒特定名称酒以外のお酒の事で、出来上がったお酒に、醸造アルコールと調味料を加えたお酒です。 槽(ふね)醪を入れた酒袋からお酒を搾り出す装置の事です。 ふなぐち仕込によって発酵した醪を圧搾機にかけて酒と酒粕に分離する際に酒槽(ふね)から流れ出る精澄なできたての酒を「ふなぐち」といいます。 本醸造酒少量の醸造アルコールを、お酒の香味の調整のために添加したお酒です。 | ||
ま行美山錦主に東北地方で栽培されている酒造好適米です。 宮水(みやみず)名水と呼ばれる灘の仕込み水の事です。 醪(もろみ)醪とは、もとと麹と蒸米(掛け米)と水を加えて増量したものです。 山田錦酒造好適米の中でも最高品種と言われている酒米です。 山廃もと「きもと」の作業でとくに労力を要する山卸しを廃止した「きもと」の改良法で、山卸し廃止もとの略です。 四段掛けお酒に甘味を加えるための作業です。三段仕込みの3回目の後に蒸米を急激に糖化します。 | ||
わ行割り水貯蔵されている熟成されたお酒のアルコール濃度を調整するためのお水です。 | ||